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オドリバ ~踊りの場~ ブログ

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野営ダンス2017

久しぶりの野営ダンスです!
やえーい!

今年は、山。
街なかにありながら豊かな原生林を抱える、円山にのぼります。

記録的な猛暑に見舞われている札幌。
好いお天気が続いていたのですが、何度長期予報を見ても、野営当日の雨マークだけが変わらず・・・ううむ、悩ましい。中止の判断というのは難しいものですね。。
運動会の日の先生方の苦悩がしのばれます。
結局、孝子の英断で、野外でワークが続けられなかった場合に備えて公共施設の部屋を予約しておくことにしました。

さて、当日。参加者は5名。
ファシリテーターは岩澤孝子、たかはしちひろ。

集合した時点でパラパラと小雨が降り出しました。
とりあえず様子をみながら行けるところまで行ってみることに。
軽くウォーミングアップをして出発です!

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今回のミッションとして

・森の「音」を採取する

・森に「あったらいいな、と思う音」を奏でてみる

・森から得たインスピレーションを「言葉」におきかえる


を、参加者のみなさんにリクエストしました。



奥深いジャングルなど、視覚では自分の場所を確認しづらいところで、「音」を頼りに位置をはかる、という方法があるのだそうです。

川音がこのくらいの大きさならこの辺りだな、とか。

普段なんとなく視覚からの情報に頼りがちですが、音というのは距離感や質感、季節や天候までいろいろなことを伝えてくれますよね。

森の中でどんな音に出会えるでしょうか?



神社で安全祈願を済ませ、登山口から階段を上がっていくと、素晴らしい巨木があります。そこから本格的に山に入っていくのです、が、この時点で本降りに。


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森の中で雨に包まれる、という非日常。






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木の、言葉を聞きたい。






雨が葉を打つ音。

しっとりと濃くなる緑の色。

土の匂い。

遠くで響く雷の音。




いったん山を下りて、別のルートに入ることにしました。こちらはゆるやかなコースです。


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雨に霞んだ森。

大きな大きな樹。

雨の唄に黙って耳を傾けます。


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ここでいよいよ雨が激しくなり、撤退。

近くの円山動物園へ避難しました。

午後から室内に移動してワークを行います。






******

移動と着替え、お昼ごはんタイムをはさんで、ワーク再開。


◯森で採取した「音」を表現する


雨が葉にあたるパラパラという音
ソロ、それから何人かで


パラパラパラパラパラパラパラ……


雨が木に当たって吸い込まれる

しっとりした感じ

プラスティックに触る音や机で音を出したり、

手でさまざまな微かな音を奏でてみる

雷の音

音が移動していく







◯森からのインスピレーションを言葉にする


「木の言葉」

「永遠」

「鈴の音」

「ぼゎ」…空気中の水蒸気の飽和状態を肌で感じた音

「地面」…整ってない。まっすぐ歩けない。水と土と木、足も自然も雨に包まれて一体化した穏やかな気持ち。

「命の水」


皆で自分の選んだ言葉を繰り返しながら、好きなように空間の中に存在します。

そして、ひとりずつ、その言葉の森の中を歩く体験をします。

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室内でのワークでしたが、さっきまで森の中にいた体験が気配のように立ち上がって、不思議な空間をつくりあげました。



◯音でコミュニケーションする


❶Aが目を閉じて立つ

BがAのまわりで移動しながらハミングする

Aは声が聞こえるほうに手を伸ばす

Bは触られないようによける


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❷Bは声でAを呼ぶ「こっちだよ」

Aは目を閉じて声のする方向に歩く

慣れてきたら言葉じゃなくハミングで呼ぶ

ぶつからないよう色んな方向から

だんだん遠い距離から呼ぶ


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❸二手に分かれて離れて立つ

Aチームが目を閉じたらBチームの並びをシャッフル

パートナーをハミングで遠くから呼び寄せる

声だけを頼りにたどり着く


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声を本当に相手に向かって届けること、

聞きたい声をキャッチすること。

普段何気なくしている、

声を出す、聞く、ということも、

細心の注意をはらって集中してみると

新しい発見がありますね。


どこまで感覚に繊細になれるか、ということが、実は大きく自分をひらいてゆくことなのかもしれません。




夕方にはすっかり晴れ上がった空。

もしかしたら、雨の森を体験するための天の計らいだったのかな?



雨の中参加して下さった皆さま、

本当にありがとうございました。




(記録:たかはしちひろ)










by odoriba2014 | 2017-08-04 09:04 | 野営ダンス